岡山県(桃県)

岡山県は備前、備中、美作の三国からなりますが、昔は広島県東部の備後と共に吉備の国といわれました。『日本書紀』によれば、神武天皇は大和征服の前には3年の間、この地に住んで勢力を蓄えたとあります。

 

昭和天皇の皇女である厚子内親王が岡山藩主の池田家に降嫁されて岡山に住んでいるというのも何かの縁というものなのかも知れません。

 

岡山城は、天正元年(1573年)に宇喜多直家がここに移って備前の中心となりました。天守閣は五層六階、基壇は不等辺五角形という奇妙な形をしています。土木技術が未発達だったためか、江戸時代より前の城郭にはときとしてこういうこともあります。

 

外観は安土城を模したといわれ、漆塗りの板張りで真っ黒なことから、姫路城が白鷺城と呼ばれるのに対して烏城と呼ばれます。

 

本丸は小高い丘の上にありますが、それと壕を隔てて日本三名園のひとつとされる後楽園があります。後楽園からみる天守閣の風景は、彦根城を玄宮園から仰ぎ見るアングルと並んで最高の城郭美を示しています。

 

美作は内陸で近代化が遅れましたが、中国自動車道が開通したことで産業や流通関係の企業立地が進みました。中心は津山で、森蘭丸の弟忠政が五層の天守閣をもつ城を築きました。

 

幕末の藩主松平家は越前松平の分家で、江戸城中では加賀、越前に次ぐ序列でした。高梁の備中松山城は、海抜480メートルの臥牛山上に築かれ、小さい天守閣などがいまでも残っています。

 

岡山はベンチャー企業が盛んなところで、バイオの林原は代表格ですし、近年では子供たち向けの通信教育などをてがけるベネッセの躍進が目立ちます。

 

さらに、県では若い大学院生がベンチャー企業を起こすことを助けるヤング・エジソンという制度を創設するといった試みもしています。

 

大阪や神戸など、関西の大都市に近いことを生かして果物の栽培が早くから盛んでマスカットや白桃はとくに名産として全国的に知られています。

 

近年の有名人といえば、やはり橋本龍太郎首相とマラソンの有森裕子。岡山県民の県民性は明るく前向きですが、うっかりすると調子が良すぎると言われることもあります。

 

NHKの朝の連続テレビ小説「あぐり」の登場人物たちにはそんな雰囲気がよく出ていましたし、有森裕子の「自分を誉めてやりたい」という名言(?)もそのあらわれなのかも知れません。

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